今年の11月7日は、聖なるラーダ・クンダ(池)の現れを祝う日です。
ヴリンダーヴァンでは献身者たちがラーダ・クンダの周りに集まり、ギー・ランプを捧げ、池を煌びやかに灯します。
ラーダ・クンダが現れたきっかけ
ある日、クリシュナは牛の姿をした悪魔アリスタスーラを退治した後、ゴーピーたちに愛にゴヴァルダンの丘の近くに向かいました。そこでクリシュナとゴーピーたちはこのような会話を交わしました。
「あなたとはもう触れ合えないわ」
「どうしてそんなことを言うんだい?」
「あなたは牛を殺すと言う大きな罪を犯したからよ。あなたはゴヴィンダ、ゴパーラ。ゴパーラは牛を守る者という意味なのに、あなたは牛を殺したわ!この罪のため、私たちはもうあなたに触れられたくないの。この罪から浄化されたいのなら、宇宙中の聖地で沐浴するべきだわ。」
「ならば、聖地をすべてヴリンダーヴァンに呼ぼう。」
クリシュナは聖地をすべて呼び、左のかかとで地面に足跡を作りました。ガンジスやヤムナなどのあらゆる聖地の権化がクリシュナの前に現れました。そしてクリシュナに足跡を満たすよう指示され、彼らは水の姿をとってそのクンダ(池)を満たしました。クリシュナはそこで沐浴をしました。
「これでもう完全に浄化された。宇宙中のあらゆる聖地で沐浴したのさ!でもあなたたちゴーピーは悪魔の方についたね。アリスタスーラは悪魔だったから、その味方をした君たちは彼の罪で汚されている。浄化されたいのなら、私のクンダで沐浴をすればいいさ。」
「あなたのクンダは牛を殺した罪で汚れているから、そこには入らないわ。でもあなたとこうして触れ合っているために、私たちも牛殺しの策略に汚れてしまったわ。だから沐浴をしなくては。」
そこでラーダーと友人たちはアリスタスーラの足跡を見つけ、ラーダは自分のバングルを使ってその足跡を掘り始めました。ゴーピーたちも同じようにバングルを使って大きな穴を掘りました。
「穴はできたみたいだけど、水がないじゃないか!望むなら、私の水にあなたのクンダを満たすよう、指示することもできるよ。」
「いいえ、あなたのお水はいらないわ。」
ゴーピーたちはマナサガンガまで列を作り、バケツリレーの要領でラーダーのクンダを水で溜め始めました。
ゴーピーたちがこのように働いているのを見ていられなかったクリシュナは聖地の権化にラーダーの元にいくようお願いしました。すべての聖地が一人の権化としてラーダの前に現れ、美しいお祈りを捧げ、彼女のクンダを自身の水で溜めさせてもらえるよう、お願いしました。ラーダーが承諾すると、シャーマ・クンダ(クリシュナの池)の水は塀を越え、ラーダ・クンダの中に入っていきました。
最後にクリシュナはこうおっしゃいました。
「あなたのクンダ、ラーダ・クンダはあなたの愛のネクターで溢れています。ですからあなたのクンダはあなたと同じように、私にとっても愛おしい。誰でもシュリー・ラーダ・クンダで沐浴する者は、あなたが私に抱く愛と献身奉仕と同じ種類のものを手に入れるだろう。」
ラーダ・クンダの栄光
アーチャーリヤたちによると、一度でもラーダ・クンダで沐浴した者はクリシュナへの純粋な愛を育むことができます。またチャイタニヤ・チャリタムリタには、「クリシュナはラーダ・クンダで沐浴する者に、ラーダーが抱くような恍惚的な愛を与える」と書かれています。
ラーダ・クンダへの冒涜に注意!
ー ラーダ・クンダのほとりで暮らし、その神聖な水で沐浴できるのは、肉体的概念を超越した最も高められた献身者のみ。
ー ラーダとラーダ・クンダに違いはないので、ラーダ・クンダに足をつけてはいけない。代わりに、お水を3滴、頭に振りかけることが勧められています。
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