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クリシュナに喜んでいただく方法



8月の終わりにはクリシュナの降誕祭があり、多くの献身者がクリシュナに喜んでいただくため、キルタンをしたり、特別な料理を捧げたり、ガーランドを作ったりしていました。


今回はクリシュナを喜ばせようとした孔雀の王にまつわるとても素敵な遊戯を紹介したいと思います。


クリシュナと孔雀たちの物語


ある日、クリシュナはお昼寝から覚め、周りの牛飼いの友達を起こし、遠くにいる牛たちを呼ぶため、フルートを吹き始めました。するとゆっくりめのリズムで素敵なラーガが流れ始めました。素敵な振動がゴーヴァルダナの丘の周辺にいる孔雀たちを魅了しました。

孔雀たちは音楽に合わせ、歌い、踊り始めました。あらゆる芸術の源であるクリシュナは孔雀たちの踊りに満足し、優しい眼差しと柔らかい笑みで踊り続けるよう促しました。孔雀たちは喜びで鳴き、その鳴き声が丘中に広がりました。

孔雀たちは興奮し、羽を羽ばたかせ、踊り続けました。すると孔雀の王様がクリシュナの元に向かい、主の蓮華の御足に触れ、感謝の気持ちを伝え、主にも踊るようお願いしました。クリシュナはその要望に答え、孔雀たちのように踊り、自身のステップのリズムに合わせ、テンポをどんどんあげていきました。すると孔雀たちの喜びは何倍にも増し、何羽かが気を失いました。

ゴーヴァルダナの丘の動物たちと牛飼いたちはみんな、クリシュナの踊りに釘付けになり、その場から動くことができませんでした。クリシュナのフルートも自分の主(ぬし)の今でかつて見たことのない踊りを目の当たりにし、自ら歌い始めました。クリシュナと孔雀たちは長い間踊り続け、やがて疲れた孔雀たちは踊りを止めました。それでもクリシュナは自分のリズムで踊り続けました。何日も踊り続けたあと、クリシュナが踊りをやめると、沈黙が広がりました。

すると孔雀の王はとても謙虚に頭を下げ、「あなたは私たちのために至福のお祭りを作ってくださいました。あなたに永遠に恩があります。あなたにグルダクシナを捧げるのが私たちの義務です。どうか私たちの唯一の富、羽をどうか受け取ってください。そしてどうか飾りとして、頭におつけください。」そして涙を流しながら、孔雀の王はたくさんの神聖な羽を落としました。クリシュナは孔雀たちの捧げ物を快く受け入れ、羽を拾い、数枚をターバンにつけました。それからクリシュナはいつも孔雀の羽を身につけるようになりました。

クリシュナに何かを捧げる


クリシュナに愛をもって何かを捧げることは献身奉仕の一部です。バガヴァッド・ギーター』で、クリシュナは以下のようにおっしゃっています。


もし人が愛と献身で葉、花、果物、水を私に捧げるならば、私はそれを受け入れよう。(9-26)

何を為し、何を食べても、何を捧げ、何を犠牲にしても、またどのような苦行をしてもーー全ては私への捧げ物とせよ。(9-27)


捧げる際、形式としてではなく、愛と献身をもって捧げることで、クリシュナはとてもお喜びになります。

クリシュナを喜ばせる秘訣


クリシュナを喜ばせる一番の方法は、クリシュナ直接ではなく、クリシュナの献身者を喜ばせることです。特に純粋な献身者はいつもクリシュナのことを考えていて、自分の欲などがありません。クリシュナに祈るときも自分の願いではなく、より奉仕ができるように祈っています。クリシュナはそんな献身者たちの願いを叶えたいと望んでいるのですが、献身者たちはなかなかさせてくれません。そのため、私たちが純粋な献身者たちに仕え、喜ばせると、クリシュナはとっても御喜びになります。また、バガヴァッド・ギーターの4章には自己を悟った精神指導者の満足こそ、精神生活における向上の秘訣だと述べられています。


クリシュナを喜ばせるにあたり、もうひとり特別な人物がいます。その方がラーダーラーニーです。ラーダーラーニーはハリ・プリヤ、「クリシュナにとってとても愛おしい」方で、みんなを魅了するクリシュナを魅了することができます。


ラーダーラーニーの遊戯と見本を通して、クリシュナに愛情奉仕を行う方法が学べます。そしてクリシュナにたどり着くためにはラーダーの慈悲が必要不可欠です。ですからクリシュナ、そしてグルやほかの献身者に喜んでもらえる奉仕が行えるよう、ラーダーラーニーに祈りましょう。




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