妬みはよく、献身奉仕の妨げになると聞きますが、多くの人が妬み心について悩んでいるのではないでしょうか?今回はなぜ妬みの理由、なぜ妬みが献身奉仕に好ましくないのか、そして妬み心をなくす方法について紹介します。
妬みとは?
ナローッタマ・ダース・タクルの歌、プレマ・バクティ・チャンドリカにはマインドの6つの敵が述べられてます。その六つが情欲、欲望、怒り、プライド、幻想、妬みです。
妬みは私たちが起した一番最初の罪であり、私たちは至高人格神を妬んだからこそ、この物質世界に来たと言われています。
なぜ妬みは悪いのか
ー 妬みは唯一献身奉仕に従事することができません。
情欲から現れる結果は主クリシュナに捧げることができる
怒りは主や主の献身者たちの敵に向けることができる
欲望は献身者たちと一緒に主のことを聞くことに使える
主の元へいけないことから、幻想・狂気を感じる
クリシュナの栄光を称えることに誇り・夢中さを感じる
このようにマインドの敵のうちの5つは主の奉仕に従事することができますが、妬みは奉仕に使うことができません。また、プラブパーダは常に精神界では妬みは存在しないことを強調していらっしゃいました。妬みは献身奉仕にも、精神界にも適さないのです。
ー 主チェイタニヤ・マハープラブによると、次の3つのことを成し遂げることで精神的に向上することができる
主の御名を唱え、常に主のことを心の中で思い出すこと
精神的向上を試みている者に奉仕すること
他の人たちのことを考え、彼らのためにいいことをする
しかし妬み心を持っていれば上記の三つを行うことはできません。妬みを持ちながら聖なる御名を唱えることはできませんし、他人が向上したり、進歩するとことに対して不幸を感じるので、他人を本当に助けることができないのです。
私はなぜ妬みを感じるのか
1 自分が所有者であると考えている。
シュリーラ・プラブパーダは「自分が何かの所有者だと信じているから妬みは現れる。自分のものだから他人に渡したくない。これが妬みだ」とおっしゃっています。
2 自分中心の世界を描いている。
すなわち、クリシュナに自分を見て欲しい、自分の貢献を褒めて欲しいと感じている。それはクリシュナの喜びを優先しているのではなく、奉仕を通して、非間接的に自分の喜びや名声を優先している。
3 全てが限られていると思い込んでいる。
物質世界ではすべて限られているため、精神的なものも全て限られていると思い込んでしまいがちです。他の人が自分よりも優れていると、自分の奉仕が取られるのではないか、自分への慈悲が奪われてしまうのではないかと、不安になってしまいます。そうすると、自分よりも優れている人や向上している人に妬み心を抱いてしまいます。
4 理想が高すぎる。
献身者として、私たちはとても高い理想を持ちがちです。しかしその理想が高すぎるがゆえ、自分よりも優れている人たち、自分よりもその理想に近い人たちに妬み心が生まれやすい。
妬み心をなくすには?
ー シュリーマド・バーガヴァタムの至る所で、人は主の超越的活動を唱えたり、話し合うと、自然の妬み心がなくなると書かれています。とにかく聖なる御名を聞いて、唱えることが大切です。しかしただ唱えるのではなく、集中して唱え、バクティに没頭することが大切です。心を物質的な物事から引き離し、とにかく超越的な聖なる御名に没頭させるのが重要なのです。マインドを没頭させたとき初めて、精神的な質を吸収することができます。
ー 自分が持っているものは、クリシュナからの借り物であることを知る。私たちができていること、持っているものは全てクリシュナとグルの慈悲であると理解すれば、他の人が持っている物や能力もクリシュナのエネルギーの現れ、慈悲の現れとして見ることができ、クリシュナへの感謝の気持ちが高まります。
ー もう一つ、実践的なポイントは、自分よりも何らかの奉仕や能力に優れている人の元にいき、どうすればその人のように奉仕ができるのか、教えてもらいましょう。そうすれば、自分よりも優れている人にただ妬みをもつのではなく、その人から学び、自分の献身奉仕を高めることができます。
理想と現状のギャップがあまりにも大きく、自信ややる気を無くしてしまったときはどうすればいいのか?
ー 妬みは思いがけないところで現れ、ほとんどの人はそれに気づかない、もしくは妬むことが悪いことを自覚していません。自分の妬み心に気づくことが第一歩なので、それができたら◎
ー泥水を混ぜると水が泥でくすみ、泥が上に浮き上がってくるように、心を浄化することで知らなかったアナルタ(悪い習慣)が浮き上がってくるので、自分の妬み心を客観的に見ることは大きなステップです。
ー 自分に正直になり、今の自分を受け入れることが大切です。真の謙虚さは自分に正直になることから始まります。
ー 最終的に、自分だけの力では何もできません。「妬み心をなくしたい!」と強く願い、(もちろん自分でできることをやりながら)クリシュナの慈悲を求めることが必要です。
ー 他の人とくらべることを止めましょう。自分の献身奉仕を向上させることに集中し、他の人ではなく、昨日の自分と今の自分を比べましょう。自分の精神的修練にマインドを没頭させることで、他の人と比べなくなる。
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