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バガヴァッド・ギーターが語られるまでのお話|マハーバーラタのあらすじ



インドのもう一つの代表的な物語、マハーバーラタ。神話だと勘違いされがちですか、これは本当の出来事です。5つつめのヴェーダと言われており、哲学などを理解できない私たちのため、物語の形で普遍的な教えを語っています。


バクティ・ヨガにおいて、最も重要な経典バガヴァッド・ギーターは、マハーバーラタという叙事詩の一部です。バガヴァッド・ギーターは戦争の場面から始まるため、初めて読む場合、何が起きているのかわからにくいと感じる人も少なくありません。バガヴァッド・ギーター の背景ーそもそもどうしてアルジュナが属するパンダヴァ軍と、ドゥルヨーダナ率いるクル軍がなぜ戦うことになったのか、紹介します。


昔々、バーラタ王の子孫、シャーンタヌ王という王様がハスティナプラ王国を納めていました。彼は女神ガンガーと結婚しました。二人の8番目の息子、ビーシュマはは次の王になるはずでした(他7人の兄たちは全員死亡)。後に母ガンガーは天空の惑星に戻り、シャーンタヌ王は漁師の娘、サッティヤヴァティと恋に落ちます。しかし、シャンターヌ王がサッティやヴァティの父親に、彼の娘との結婚を申し出ると、父親は結婚の条件としてビーシュマではなく、娘が産む息子をが王にすることを要求しました。しかしビーシュマは王に相応しく、愛息子であったため、シャーンタヌ王はこの条件を飲み込めませんでした。彼は結婚を諦め、自分の王国に戻ったのですが、とても落ち込んでいました。元気のない父親を心配したビーシュマは父親の悲しみの原因を突き止め、サティヤヴァティの父親のところに行き、自分は一生王にならないことを誓いました。それでも漁師は満足しませんでした。なぜなら将来、ビーシュマの息子の一人が王になり、娘の息子たちと戦争をしてしまうことを恐れたからです。それを聞き、ビーシュマは一生独身であり続け、子供を持たないことも誓いました。またハスティナプルの王が誰であろうと、王に忠誠心を誓うと決心したのです。


ビーシュマの誓いにより、シャンターヌ王とサッティヤヴァティは結婚し、二人の息子を授かりました。しかし上の息子はやがて死んでしまいました。シャーンタヌ王の死後、二人目の息子、ヴィチトラヴィールヤが王になり、ビーシュマの計らいにより、カーシの王の娘二人と結婚します。しかし彼も子供を授かる前に死んでしまうのです。


サッティヤヴァティはビーシュマに誓いを破り、ヴィチトラヴィールヤの妻、アンビカーとアンバリカーと子供を産むようお願いするのですが、ビーシュマはそれを断ります。そこで彼女は王と結婚する前、もう一人の息子、ヴィヤーサデーヴァを産んでいたことを打ち明けます。彼女は瞑想中だった彼を呼び、彼はニヨガを通し、ヴィチトラヴィールヤの妻たちの間に子供を授かります。しかし彼はとても厳格な瞑想と行っている最中だったため、見た人が恐怖する形相でした。そのため、子供を授かる際、アンビカーは目を閉じてしまい、アンバリカーは顔面蒼白になってしまいました。それゆえ、アンビカーの息子、ドリタラシュトラは盲目で生まれ、アンバリカーの息子パンドゥは蒼白な肌色で生まれたのです。またヴィヤーサデーヴァは女中とも、ヴィドゥラという名の息子を授かりました。3人の子供が生まれるのですが、長男のドリタラシュトラは盲目では戦場で家来を導くことができないため、王にはなれないと言われ、パーンドゥが王座につきます。やがてパンドゥはクンティーとマドリーと結婚します。


多忙だった王は療養のため、妻たちと森にいく。しかし狩の最中、彼はって聖者を殺してしまい、妻に触れようとすれば、すぐに命を落とすという呪いをかけられてしまいます。自身の罪を償うため、彼は森で隠居生活を送ることにします。もちろん二人の妻は彼に付き添い、クンティーが持っていた特別なマントラによって、5人の子供を授けます。そのうちの3人、ユディシュトラ、ビーマ、アルジュナはクンティの息子であり、ナクーラとサハデーヴァはマドリーの息子です。


パンドゥ王が森で暮らしている際、ドリタラシュトラは代理の王様として王座についていました。彼はガーンダーリーと結婚しており、彼女は肉の塊を産みました。その塊が100人息子になり、その一番年上がドゥルヨーダナでした。


後にパンドゥはマドリーに触れようとし、呪いによって死んでしまいます。夫の体を燃やす際、妻のマドリーも夫に付き添うように、火の中に入っていき、クンテイー妃が5人の息子を面倒を見ることになります。彼女らは王国に戻り、パンダヴァたちはドリタラシュトラとビーシュマの保護下に入ります。


ユディシュトラの方が先に生まれ、一家の長男だったため、彼が次の王になることが決まりました。しかしドリタラシュトラは王になるべきだった自分の息子が王になるべきだと感じていました。また、ガンダーリーの兄であり、ドゥルヨーダナの叔父にあたるシャクニもドゥルヨーダナが王になることを望んでいました。彼は小さい頃から、ドゥルヨーダナたちにパンダヴァたちへの妬みの種を植えていた。

しかしユディシュトラは長男であるだけではなく、とても資格があり、王としての資格を備えていました。それゆえ国民全員が彼が王になることを望んでいました。


嫉妬心に燃えるドゥルヨーダナは自分が王になれるよう、ビーマに毒を飲ませたり、パンダヴァ兄弟を殺そうと何度も試みました。しかしどの計画も失敗に終わり、やがてユディシュトラは王座についた。


ユディシュトラが王座についたことに大変腹を建てたドゥルヨーダナは父親に、パンダヴァたちをヴァラヴァタに送り込むよう説得しました。そこでパンダヴァたちが住むはずの宮殿は、叔父のシャクニの策略により、簡単に燃えやすいシェラックで建てられいたのです。そして彼らが眠っているときに、彼らは宮殿ごと燃やそうとしました。しかし事前の忠告のおかげでパンダヴァ兄弟は逃げ切りました。


ドリターラシュトラやドゥルヨーダナはパンダヴァたちが死んでいると思い込んでおり、それをチャンスに、クンテイー妃と5人の兄弟とは隠れて暮らしながら、王国に戻るための計画を考えていました。

やがて5人はドローパディと結婚し、一家はハスティナプラの王国に戻りました。ユディシュトラはドリタラシュトラに王国を渡すようお願いするのですが、彼は卑怯にも王国を分け、ハスティナプルを息子のドゥルヨーダナに与え、カーンダヴァ森をパンダヴァ兄弟に渡しました。


しかしパンダヴァ兄弟はこの森をインドラプラスタという美しい王国に変貌させ、ユディシュトラは周りの王国を征服し、徐々にこのインドラプラスタを世界の首都にしていきました。そして世界の帝王として自分を確立させるため、大きな儀式を行った。パンダヴァたちは殺そうとしたり、森に送り込んだり、無価値な土地を渡したのにもかかわらず、成功を収めているパンダヴァたちは目の当たりにし、ドゥルヨーダナは大変嫉妬していました。


最終的に、ドゥルヨーダナはユディシュトラにサイコロでの賭けを挑みます。クシャトリヤとして断れないユディシュトラ王はそれに答えました。叔父のシャクニの助けにより、ドゥルヨーダナはズルをして何度もユディシュトラに勝ち、王は王国、インドラプラスタ、兄弟たち、そして最終的に自分自身と妻のドローパディも失ってしまいました。そこでドゥルヨーダナと彼の兄弟たちは宮殿でドローパディのサリーを脱がせようとしました。そこにいた人たちは誰もそれを止めることはできませんした。それを見たドローパディは主クリシュナに祈り、主は彼女に無限のサリーをお与えになりました。


ドローパディがこのように侮辱されたため、パンダヴァたちはドゥルヨーダナとその兄弟たちを殺すと心に決めた。しかし、賭け事に負けてしまったため、パンダヴァたちは森で13年間暮らすことになりました。十三年後、パンダヴァたちは再び王国を返してもらうよう、申し出ますが、ドゥルヨーダナは何も分けません。パンダヴァたちは何度も平和的に、自分たちの王国を取り戻そうとしますが、ドュルヨーダナは断固として断ります。結果、パンダヴァたちは戦争を通して、自身の正当な所有物である王国を取り戻すことになったのです。


そしてこの戦争で、バガヴァッド・ギーターが語られるのです。





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