top of page

女性グル、ジャーナヴァ・デーヴィー


今回はガウラ・リーラーにおけるアーチャリヤの一人を紹介したいと思います。アーチャリヤとは、自身の模範を通して、人々に教えを授ける、いわゆるグルのことを指します。


アーチャーリヤというと、男性のイメージが強いですが、実は私たちが従うガウディヤ・ヴァイシュナヴァの系統の中にはとても偉大な女性のアーチャーリヤが存在しました。主二ッティヤーナンダの妻、ジャナヴァ・デーヴィーです。


今年の5月21日は主二ッティヤーナンダの妻、ジャナヴァ・デーヴィーの降誕祭です。今までは数多くの男性の人格を紹介したので、今回はヴァイシュナヴァの偉大な女性アーチャリヤを紹介したいと思います。


ジャナヴァ・デーヴィとはどんな人物?

ジャナヴァ・デーヴィーはとても興味深い人物で、実はクリシュナ・リーラーでもバラーラマの妻でした。(主ニッティヤーナンダは主バララーマの化身)

バラーラマの二人の妻、ヴァルニとレーヴァティは、ガウラ・リーラで主二ッティヤーナンダの妻、ヴァスダとジャナヴァとして現れました。二人は姉妹でもありました。また別の見解によると、ジャナヴァはラーダーとシュリーダマ・ゴーパーラの妹、アナンガ・マンジャリの化身ともされています。


主ニッティヤーナンダとの結婚

ヴァスダとジャーナヴァの父親、スリヤ・ダスは娘たちが結婚できる年になると、二人に相応しい婿を探しました。やがてヴァスダと主二ッティヤーナンダの結婚が決められ、盛大なセレモニーと共に結婚式が行われました。結婚式の次の日、大きなフィーストが行われ、ジャナヴァ・デーヴィーは姉の結婚式に訪れた人たちに食事を提供していました。その際、頭にかかっていてたヴェールが何度もずり落ちてしまいました。すると、肩から突然もう2本腕が出てきて、彼女の頭を隠しました。この素晴らしい出来事を見て、主ニッティヤーナンダは彼女が自分の永遠の伴侶に間違いないと確信しました。主はジャナヴァを妻として受け入れたいと仰り、スリヤ・ダスは大喜びし、すぐさま主ニッティヤーナンダとジャナヴァ・デーヴィーの結婚式が行われました。



グルになったジャーナヴァ・デーヴィ

ジャーナヴァ・デーヴィは一人も子供を産みませんでしたが、ヴァスーダは二人の子供を授かりました。しかし、ヴァスダは若くして亡くなってしまい、ジャナヴァ・デーヴィーは残された子供たちの面倒を見ました。チャイタニヤ・マハープラブとニッティヤーナンダ・プラブがこの物質世界を離れた時、彼女はガウディヤ・ヴァイシュナヴァの原則を再確立するという夫の指示に従うため、この世界に残りました。そして彼女は二ッティヤーナンダ・プラブとヴァスダの息子であるヴィラバドラ・プラブのディクシャ・グル(入門を授けるグル)になりました。彼が入門を受けた後、人々は彼女の偉大さを知り、たくさんの献身者が彼女を精神指導者として受け入れ、入門を授かりました。そして旅をしながら、彼女はクリシュナ・プレーマを配り、たくさんの人を改心させ、弟子にしました。ガウディヤ・ヴァイシュナヴァの献身者は彼女をクリシュナ・バクティにおける偉大な権威として受け入れ、とても慕っていました。もちろん彼女はたくさんの人たちに尊敬されていましたが、母親のように献身者のために食事を用意したり、世話をしていました。


物質世界を離れたジャーナヴァ・デーヴィ

ジャーナヴァ・デーヴィーがヴリンダーヴァナでゴーピナータのダルシャンをしている時、シュリーマティ・ラーダーラーニーの神像がゴーピナータの神像に比べてとても小さいことに気づきました。しかしすぐに「いや、このこのお姿でお二人は現れたのだから、私が大きすぎるなど、小さすぎるなど判断することではない」と思い、その場を離れました。その夜、彼女の夢の中にゴピナータの神像が現れ「あなたが言ったことは正しい。シュリーマティ・ラーダーラーニーは私に小さすぎる。ベンガルのカルダハに戻り、ラーダーラーニーのふさわしいサイズの神像をもってきてほしい」と言いました。そしてラーダーも夢の中に現れ、「私の愛する主がおっしゃったことなら、私も望む」と言いました。


ジャーナヴァはすぐにベンガルへ向かい、ナヤナという名の彫刻師にラーダーの神像を掘らせました。そしてその神像はヴリンダーヴァンへ送られました。盛大な儀式と共に、シュリーマティ・ラーダーラーニーの神像がゴピナータの隣に祭られるようになりました。そして小さい神像はゴピナータのもう片方に残りました。ジャナヴァ・デーヴィがこの物質界を離れる際、彼女はその小さな神像に入っていきました。彼女はアナンガ・マンジャーリーの化身とも言われ、精神世界でアナンガ・マンジャーリーはラーダーの妹であるため、それ以後、小さな神像はアナンガ・マンジャーリーとして崇拝されています。


ジャーナヴァ・デーヴィの慈悲

このように、ジャナヴァ・デーヴィーはすごく特別な存在なのですが、女性でもクリシュナの教えを広めることができることを、私たちに示してくださいます。 


また、バクティヴィノーダ・タクーラによると、クリシュナに近づくのはラーダーの慈悲が必要で、ラーダーとクリシュナの遊戯に近づくには二ッティヤーナンダの慈悲が必要です。そして主ニッティヤーナンダに近くにはジャナヴァ・デーヴィーの慈悲が必要なのです。


主二ッティヤーナンダのエネルギー、ジャナヴァ・デーヴィーの慈悲がなければ、だれも主ニッティヤーナンダの奉仕の機会を手に入れることはできず、主チャイタニヤとラーダー・クリシュナの愛情奉仕を行うこともできません。ですからジャーナヴァ・デーヴィの降誕祭というこの特別な日に、クリシュナ意識の教えをもっと広められるように、主ニッティヤーナンダに奉仕ができるよう、祈りましょう。



Comments


bottom of page