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ラーダーラーニー の化身、ガダーダラ・パンディット



2021年の5月11日はパンチャタットヴァの一人ガダーダラ・パンディットの降誕祭です。それにちなんで、今回はラダーラーニーの化身でもあるガダーダラ・パンディットを紹介します。


ガダーダラ・パンディットはパンチャタットヴァの祭壇を見ると、主チャイタニヤの右側に立っていらっしゃいます。主の内的エネルギーの現れであれ、ガウラ・リーラにおけるラーダーラーニーの化身です。


主は無限にエネルギーをお持ちですが、主の内的エネルギーは三つに分けられます。


Hladini フラディーニー:喜びのエネルギー

Sandhini サンディーニー:永遠の存在

Samvit サンヴィット:知識


クリシュナを唯一引きつけるのがフラディーニー、喜びのエネルギーです。私たちの存在の目的はクリシュナの喜びを増すためであり、クリシュナは私たちの愛を求めていらっしゃいます。クリシュナへの愛こそがフラディーニーのエネルギーであり、私たちもそのフラディーニー・エネルギーを少し兼ね備えています。


もちろん私はサンディーニーとサンヴィット・エネルギーも兼ね備えています。しかし、サンヴィット、つまり知識だけではクリシュナを魅了することはできません。ですが、その知識をフラディーニー、つまりクリシュナを愛したいという気持ちととくっつけると魅力的になります。ただ、私たちがもつフラディーニ・エネルギーはとても小さく、クリシュナに届くには力が足りません。クリシュナがそんな少しのフラディーニー(つまりクリシュナへの愛の現れ)に魅了されると、ご自身の愛を生命体に授け、そこからクリシュナと生命体の愛の関係が始まります。ゆえにクリシュナとの愛情交換もクリシュナ、そして献身者の慈悲なのです。


またラーダーが私たちの献身奉仕における努力を認めてくださると、彼女が私たちをクリシュナに勧めてくださります。ラーダーが気に入った献身者はクリシュナももちろん気にいるので、クリシュナはその献身者にフラディーニーの力を授けてくださいます。


このフラディーニー・エネルギーはラーダーラーニーの化身であるガダーダラ・パンディットによって表されています。ですから献身者はガダーダラ・パンディットの喜び、そしてご慈悲を求めます。私たちは直接ではなく、パンチャタトヴァを通して、クリシュナに近くことを志すのです。



ガダーダラ・パンディットとグルの出会い


ガダーダラとニマイはとても仲良しで、いつもお互いのお家に遊びに行ったり、同じ学校で勉強していた。でも悪戯なニマイと違って、ガダーダラは昔から真面目だった。ナヴァドヴィーパに暮らしている際、ガダーダラとムクンダ・ダッタは村を訪れていたヴァイシュナヴァの法話をよく聞きに行っていました。あるとき、偉大な献身者プンダリク・ヴィディヤニディが法話を行なうと聞きつけ、二人は彼に会いにいきました。しかし彼は王様のような椅子に座り、パン(?)を噛んでいて、外見からは感覚を満足させているかのように見えていたため、ガダーダラは彼の崇高な立場を疑いました。そんなガダーダーラの心を理解したムクンダ・ダッタはプータナへのクリシュナのいわれなき慈悲を表すバーガヴァタムの節を唱えました。(彼女は胸に塗りつけた毒でクリシュナを殺そうとしていたにもかかわらず、母親のように赤ん坊のクリシュナにミルクを吸わせたという理由だけで、とても慈悲深いクリシュナは彼女に精神世界で母親の立場を与えた。)この節を聞き、プンダリク・ヴィディヤニディは涙を流し、クリシュナへの恍惚的な愛の兆候を数多く見せました。これを目の当たりにし、プンダリク・ヴィディヤニディの素晴らしさを疑ってしまったガダーダーラはとても申し訳なく思い、自身を正すため、プンダリク・ヴィディヤニディを自身の精神指導者として受け入れました。



唯一主チャイタニヤを宥めることのできる存在


主チャイタニヤがガヤから戻り、マーダヴァ(主クリシュナ)への愛を表し始めた頃、主は神を求めながら泣き叫んでおられました。近づいてくるガダーダラを見て、主は「クリシュナはどこですか?」と尋ねました。ガダーダラは「クリシュナはあなたの心のなかにいます」と答えました。すると、主チャイタニヤはすぐさま自身の胸を切り裂こうとし、自身の主が見れるよう、ハートを切り裂きたいと泣きながら仰いました。そんな主チャイタニヤを目の当たりにし、ガダーダラは「クリシュナはもうすぐやってくる」といい、主を落ち着かせました。この一見を見ていた主チャイタニヤの母、シャチマタはガダーダラに、これからはずっとニマイと共に過ごし、このようなことがまた起きたら宥めて欲しいとお願いしました。


主チャイタニヤと一緒にガンビーラへ行けない!?

ガダーダラはいつもマハープラブと共にいて、マハープラブがサンニャーサ階級に入り、シュリー・クシェトラで暮らし始めた際、ガダーダラもプーリにいき、クシェートラ・サニャーサの誓い、つまいプーリーを決して離れないという誓いをたてました。そこでチャイタニヤにシュリーマド・バーガヴァタムを唱えたり、ゴーピーたちのムードなどの話題について話していました。なぜなら彼はラーダー自身だったので、彼女以上にゴーピーたちのムードを完璧に説明できる人はいなく、彼女がそれらのムードを説明することで、チャイタニヤはそれらのムードを最大限に体験し、クリシュナに対するラーダーの愛を体験するという望みを叶えることができました。


しかし主チャイタニヤがプーリーを離れ、ガンビーラへ向かった際、ガダーダラは一緒に行くことができませんでした。なぜならガダーダラはクシェートラの誓いを立てていて、プーリーを離れ得ることができなかったからです。しかしそれ以上に、ガダーダラはラーダー自身であるため、クリシュナとの離別を最大限に味わうためにガンビーラへ向かった主チャイタニヤと一緒にいることはできませんでした。なぜならラーダーがいれば、チャイタニヤはクリシュナとしてのムードを諦め切ることができず、最も崇高な愛、つまりラーダが感じるクリシュナとの離別の感情を味わうことができないからです。



クリシュナの神像がお座りになった?!

ある時、主チャイタニヤとガダーダラはチャタク・パルヴァトの丘に座ってる際、ゴピナータ、シュリーマティ・ラーダーラーニとラリータの神像を掘り起こしました。(お三方は今でもトータ・ゴピナータ寺院で崇拝されています。)主チャイタニヤはガダーダラにゴピナータの崇拝を託しました。ガダーダーラは愛と献身をもって神像を崇拝し、チャイタニヤと離れ離れの際も、離別の感情を抱きながら、プーリーでゴーピナータのお世話をしていました。しかしチャイタニヤが物質世界を離れた際、ガダーダラは耐えきれない離別の痛みのせいで47歳であるにもかかわらず、とても早く老いてしまいました。そのしで、ゴピナータの崇拝がとても難しかりました。これを見て、ゴピーナータは座り、座った体勢でガダーダラの崇拝と奉仕を受け入れました。それでも離別の痛みに耐えきれず、ガダーダラはマハープラブが離れた一年後、トタ・ゴピーナータの神像に入り込み、体を離れました。


ガダーダラはとても特別な人格であり、ラーダーご自身です。クリシュナが彼女のムードを理解できるよう、彼女はガダーダラ・パンディットとして降誕なさり、常にマハープラブに仕えていました。私たちもチャイタニヤ・マハープラブに奉仕できるよう、ガダーダラ・パンディットに祈りましょう。



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