入門の際、ヴァイシュナヴァの献身者はジャパを16周唱えること、そして4つの宗教原則を厳格に守ることを誓います。今回はその4つの原則がなぜ重要なのか紹介します。
正しい人間社会の基盤となっている4つの柱があります。その柱が慈悲心、誠実さ、苦行、そして清潔さです。そしてこれらの4つの柱を守るために、4つの宗教原則を守ります。各宗教原則は4つの柱のうちの一つを守るために、定められています。
1 肉、魚、卵を口にしない
動物を殺すことは慈悲深さを滅ぼします。動物の体にも魂が宿っており、無意味に動物を殺すことは大きな冒涜です。死んだ動物を食べることで、人は自分の体を墓場にしているようなものです。肉は激情と無知の様式で満ち溢れているため、主に捧げることもできません。肉などを食べる人間は無力な動物への暴力に加担しており、その行為はその人の精神的発展の妨げになります。
2 賭博をしない
誠実さは賭博によって破壊されます。賭博は人を嘘つき、詐欺師にします。またギャンブルは人を不安にさせ、欲望、妬み、そして怒りをあおります。ギャンブルではなく、誠実に働き、手に入ったものは全て神の慈悲として受け取ることが大切です。
3 陶酔物をとらない
ドラッグや陶酔物は苦行の原則を滅ぼします。なぜならドラッグを取る理由は彼らが物質世界の苦しみから逃れたい、避けたいと思っているからであり、物質世界に生きるという苦行に面と向かえないことを意味しています。また陶酔物を取ることは身体的、心理的、そして精神的に弊害をもたらします。ドラッグやお酒、タバコ、そしてカフェインを含む飲み物や食べ物はマインドを曇らせ、感覚が過剰に刺激されます。すると神のことを思い出し、バクティ・ヨーガの原則に従うのが不可能になってしまいます。
4 不正な性行為をしない
清潔さは不正な性行為によって滅ぼされます。これは結婚の外での性行為、子供を生むこと以外の目的を持った性行為を指します。感覚を満足させるための性行為は、自分がこの体であるという誤解を強め、クリシュナ意識の理解を遠ざけます。経典によると、セックスは私たちをこの物質世界に束縛している最も強い力です。クリシュナ意識を真剣に向上させたいと思う人は経典に基づいて、性行為を制御するべきです。バガヴァッド・ギーターで、クリシュナ意識で子供を育てるための性行為は主への献身奉仕の一つであると、クリシュナはおっしゃっています。
これらの4つの行為は私たちの体と物質世界への執着を強くします。ですが、宗教原則に従うことによって人生を楽しめなくなったり、これらを従うことは苦だと思われがちです。しかし、正しい人間社会の基盤の柱を破壊するような高位を避けることによって、献身奉仕にとって好意的な徳の様式に自分を持ち上げることができます。そして献身奉仕を通して、私たちは物質的な行いでは味わえない、本来の喜び、つまり精神的な喜びを味わうことができるようになります。ルーパ・ゴースヴァーミーはこれらの宗教原則は信念をもって、熱心に従うべきだとNOI(教えの甘露)で説明している。
この堕落したカリ・ユガに生きる私たちのために、シュリー・チャイタニヤ・マハープラブはユガ・ダルマ、ハリナーマ・サンキールタナを広めてくださりました。カリ・ユガの時代に生きる人々は良い質を持ち合わせていませんが、それでもクリシュナの聖なる御名を唱えるというとてもシンプルな方法で浄化されることができます。また、最初は4つの宗教原則を従うのが難しくても、チャンティングを続けることで、より高い味わいを体験することができ、自然と悪い習慣を捨て、これらの原則を守れるようになります。これはシュリー・チャイタニヤ・マハープラブからの私たちへの大きな慈悲です。
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